466: 434 2001/08/19(日) 13:58
それでは、書きます、長いんですが・・・ 

私自身ではなく、母の話です。 
母は、別に綺麗というわけでもなく 
ふつうの人です。人物、すべて仮名です(笑)。 

その母・チカが、めでたく結婚することになり、 
職場の人もみな知ることになりました。 
みんなが「おめでとう、チカちゃん」と 
母を祝福しだしたころ、同僚だった年下の男性が 
急におかしくなってしまったそうです。


467: 434その2 2001/08/19(日) 13:59
突然、職場の人にも「チカちゃんは僕とつきあってる」と 
言い出し、それがあまりに理路整然と「結婚するという予定の 
吉田とは別れた。あいつはひどい男で、いっぱい女がいたから 
チカちゃんは傷ついた。だから、僕が幸せにしてやる」などと 
言い出したので、同僚は目を白黒させて、「ほんとかな」と 疑い始めました。 

実際、チカと吉田の付き合いは、とても平穏かつ無事に 
進み、どっちの親も大賛成、という状況だったので 
この同僚男・佐々木の行動には困らされ始めました。 
まず手始めに、佐々木は会社の人をうまく丸め込んで 
「チカは吉田と別れた」と信じさせてしまいました。 
みんなが「チカちゃん、佐々木さんと結婚するんだって?」 
「おめでとう」とへんな祝福をするようになったので、 
チカと吉田もことの異常さに気付いたのですが、気付いたときには 
時すでに遅し。誰もチカと吉田の破局を疑わない状況になっていたのです。

引用元:◇修羅場◇ part3
http://yasai.2ch.net/ex/kako/998/998065439.html








468: 434その3 2001/08/19(日) 14:00
また、チカが吉田とデートした帰りは、やっぱりどうしても
帰りが遅くなります。すると、チカの家の前に佐々木が立って
いるのです(チカの家が国立だとしたら、佐々木の家は
葛飾の外れにある、というぐらいの遠さなのですが)。
そして、チカが実家に戻って部屋の電気をつけると電話がなり
「チカちゃん、あんまり遅くまで遊んじゃだめだよ。僕は心配だ」
「婚約者として、ひとこと言いたいけれど、君はいつまで
あんな(吉田のことです)のと遊んでいるんだ」と
言われるようになりました。
チカ親も、「お前、このごろ佐々木とかいうのがうちの前に
立ってるし、へんだ。お前は吉田君と結婚するというのに
あの佐々木とかいうのは、こないだうちに乗り込んできて
チカは僕と結婚するとかわめいたぞ。お前はいったいどうするんだ」と
佐々木の念の入ったウソばらまき作戦に巻きこまれ始めました。

佐々木は、そのうち吉田にも直接電話をかけるようになりました。
吉田の会社に電話をかけては、「吉田はひどいやつだ」と
わめいてみたり、吉田自身にも「チカは僕とつきあうと言っている、
お前とは結婚しない」と言ってみたり。
昔はストーカーなんて言葉もなかったし、そんな人もそうそう
いなかったのでしょう、あまりに念入りな佐々木'sストーリーに
吉田でさえ騙され始め、チカに確認までするようになりました。
吉田「お前、佐々木とつきあってるのか?」
チカ「どうしてあなたまでそんなこというの。わたしは
逆に佐々木のせいで迷惑してるんだ、会社でもへんなことを
言いはじめて、みんなも信じてしまった。わたしがあなたと
結婚するんじゃなくて、佐々木と付き合って結婚することに
なってしまった、困ってるのにあなたまでそんなことをいうのか」
というわけで、チカと吉田の仲までぎくしゃくしはじめました。

469: 434その4 2001/08/19(日) 14:00
でも、それでもふたりは結婚するつもりだったし、
普通につきあいを続けていました。でも、相変わらず佐々木は
チカの家の前に張り込み(これも、ドラマのように電柱に隠れて
チカの部屋の窓を見張っていたそうです)つづけるし、
どうにもこうにもまいっていたそうです。

こんなこともありました。ある日、仕事場で佐々木が薄笑いしながら
近づいてきて、チカにこんなことを言ったそうです。
「チカちゃん、事故にあったらいいのに。脚が片方なくなるとか
顔がぐちゃぐちゃになるなんてことになったらいいのに」
さすがにチカもどういうことだと聞いたら、
「だって、そんなことになったら、もう誰もチカちゃんのことなんて
好きにならないでしょ。そしたら、チカちゃんは僕だけのものになるじゃない」
これが、「塩酸でもかけられたら」バージョンのときもあり、
それから仕事とはいえ、チカは前にもまして佐々木を避けるようになり
佐々木の追跡も度を増していきました。

470: 434その5 2001/08/19(日) 14:02
チカがいうには、本気で塩酸を用意しかねないので(美空ひばりの
アレみたいですね)、それからは佐々木の手が届くところには
いない・道路では歩道より奥に引っ込んで歩く(道路に突き倒されたり
したらたまったもんじゃない)などの自衛策も施したそうです。

わたし自身、こんなことを聞いたとき、「母は、一度でも佐々木と
飲みにいったとか、そんな親密だと勘違いさせることがあったのか」と
疑いました。
でも、チカも佐々木も、とあるショッピングビルの店員だったのですが
隣の店でもなんでもない、同じフロアにあるだけ、というつながりの
違う店の店員同士だったそうです。もちろん、飲みにいったことも
ふたりで話したことも、顔見知り程度に「おはようございます」しか
ないとか。会話にもならない会話もどきしかなかったそうです。
チカは明るい性格だったので、他の店にも友人が多かったのですが
佐々木のことは、まったく「見覚えはある」程度だったそうです。

471: 恋人は名無しさん 2001/08/19(日) 14:04
思い込みって怖いね。

472: 恋人は名無しさん 2001/08/19(日) 14:04
こぉええーーーーー<佐々木

473: 恋人は名無しさん 2001/08/19(日) 14:05
チカが可哀想だな・・・。
なんの罪もないのに。

475: 434その6 2001/08/19(日) 14:10
さて、あまりに吉田との仲を邪魔され、店の人はまるっきり
チカと吉田は破局&チカは佐々木と結婚するのだということを
信じ切っていました。
ただ、そのわりにはチカが極端に佐々木を避け、怖がっていることや
佐々木の目つきがおかしなことには気付きはじめたので
やっとチカの「あの人はおかしい、こわい」という言葉も
すこしは信憑性を持ち始めました。
そんなある日、チカは仕事のあとで吉田と遊びにいくことになり、
仕事のあとで何時にどこそこ、と約束しました。
そのことを、店の友達に話したチカがバカでした。軽く言ったつもりで
いたのでしょうが、それを佐々木が聞きつけ、なんとしても
吉田と会わせるまいと思ったのでしょう。
この日、チカは早番で、ちょっとシフトが違うながらも佐々木は
チカの上がりの時間は勤務中だったのでした。
チカは呑気に同じ時間に仕事を上がり、車で帰宅するという
友達の車の窓ごしに話していました。
そしたら、友達が、「あ、佐々木だ」といい、チカがびっくりして振り向くと、
ショッピングビルのあるところとは反対車線に止めている
友達の車に向かって突進してくる佐々木がいたのです。
(蛇足ですが、このビルは、当時のその街では大きなもので、
いまでもかなり車が多く歩道はありません)
「事故にあっちゃえばいいのに」という佐々木の言葉を思い出したチカは
問答無用で友達の車の助手席のロックを窓から外し、わけがわからず
フリーズしたままの友達の車に乗りこみ、「いいから車を出して!」と
叫びました。でも、友達がわけがわからないので「え、どうして?」などと
言うだけ。「いいから出してって言ったら出して!!!」と
ふだん明るいけれど、大人しいチカが人が変わったように絶叫するので
友達も車を急発進させました。
ちょうどそのとき、無事に車道を渡り切った佐々木が、友達の車を出すまいと
その前に立ちはだかったのですが、急発進した車は止まりません。
佐々木は、車のボンネットにはねられてしまいましたが、それでも
佐々木は立ちあがってしばらく車を追いかけてきたそうです。
なにか叫びながら追いかけてきたそうですが、詳しくは聞こえませんでした。

477: 434その7 2001/08/19(日) 14:11
あ、省略されちった。というわけで続き。


そんなことがあったり、吉田のところへの限りないいやがらせもあり、
「もう疲れてしまった」と、チカと吉田はお互いに
結婚を解消しました。佐々木は嬉しそうに「あなたが吉田とさえ
結婚しなければ、僕は満足だ」と言ったそうです。つまり、
吉田が自分とチカの間を阻むものであり、吉田さえいなければ
チカは自分と結婚するものだと決めてかかっていたのでしょう。
わたしは、このときのチカの悲しみや悔しさは、
わかりませんが、自分たちに関係ないところで発生した佐々木の
異常さのおかげで何年も築いた吉田との関係が壊れてしまったことは
きっとわたしには計り知れないものだったのでしょう。
思い起こさせるのもかわいそうなので、聴いていません。

それからの佐々木は、なぜか店をやめてしまい、
チカも私の父と出会って結婚したので、店を退職しました。
それからチカは夫の実家のある、自分の実家とは車で1時間ほど
離れたとある田舎に引越しました。そこでわたしを産むことになります。
父は、チカよりひとつ年下だったのですが、チカがわたしを産んで
しばらくしたころ、うちの電話が鳴りました。誰も知らないはずなのに、
電話をかけてきたのは佐々木でした。

478: 恋人は名無しさん 2001/08/19(日) 14:11
こえーよー! 充分怖いって!

479: 434その7 2001/08/19(日) 14:12
「チカちゃん?僕だよ」
という声を聞いて、チカはわたしを抱いたまま卒倒しそうだったそうですが
佐々木は結婚したそうです。
それも、チカと同じ年の(佐々木は、チカよりひとつ年下、
父と同い年だったので)子持ちの女性と結婚したそうです。
佐々木がなぜ彼女と結婚したのかはわかりません。その理由などは
わからないのですが、チカに言ったことによれば、
・彼女はチカと同い年で、自分とひとつ違いだった
・子持ちだった。
・その子供は、わたしと同じ7月生まれで、しかも同じ女の子だった
「だから、僕は結婚したんだ。これで、僕とチカちゃんは一緒だね」と
言って電話を切ったそうです。その後の佐々木の行方はわかりません。

これでおしまいです。あまり怖くないかもしれませんね。
くどくど書いて、読みにくかったらごめんなさい。

481: 恋人は名無しさん 2001/08/19(日) 14:14
ストーカー規制法ってのがどれだけ効力があるかわからんが、
でもこういうヤツはなんとかして押し留めないとだめだよなあ…

482: 434その8 2001/08/19(日) 14:14
あ、上のやつ、編集へましました。
「チカちゃん?」からが続きです。

最近知ったのですが、吉田はつい最近、病気を患って
亡くなったそうです。今の佐々木(わたしが二十代の半ばなので、
もうこのころから20年以上経っているのですが)が
吉田の訃報を聞いたらなんというのだろう、と思ってしまいました。
ずっと「チカちゃんと一緒」と思って生きているのか、それとも
途中で目が覚めたのかも、いったい佐々木がどこにいるのかも
わからないのです。でも、どこかにわたしと同い年の女の子が、
佐々木に育てられ、チカとの結婚生活を夢見た佐々木を父と呼んで
育っているのだと思うと、なんだかちょっと怖いような気もします。

483: 恋人は名無しさん 2001/08/19(日) 14:20
>>482
コワ、コワカッタ・・・(iдi)