俺は運良くﾀﾋなずにすんだけど。
両親がエンジン切って俺置いて行くもんだからさ。エアコンきいてて涼しかった車内が段々暑くなってく。
少しの間は我慢出来る程度だった。
車の中で少しでも涼しい部分探してそれで涼をとってた。
シートベルトの金属の部分やサイドブレーキなんかで。本能なんかな。
段々我慢できないほど暑くなってくる。
汗がダラダラでて喉がかわいて。
思うように身体が動かせなくなってくる。
さっきまでダラダラ流れてた汗がピタッととまる。
必ﾀﾋになってドア開けようとするが子供の握力だと開かない。今思うと両親パチスロ屋停める時だけカギかけてたわ。普段かけないのにな。
声出せと思う奴いると思うが俺がガキのころなんて子供放置してパチ打ってる親が多かった。
声出したり窓叩いても無視されてた。
無視ならまだいい。必ﾀﾋに窓叩いて出して出してって叫ぶ俺見て笑う大人のが多かった。田舎だから民度低かったのかね。
ほかの車に俺と同じように放置されキッズ見ることもよくあった。となりの車で俺より小さキッズ必ﾀﾋに窓叩いてたり後部座席でぐったりしてるのもよく見た。
救急車来て子供が乗せられてくのも何回かあった。
普段放置してるクセにさ。救急車来たときだけどこの親も慌てて戻ってくるんだぜ。パチスロ屋来る奴なんてクズしかいなかった。
いよいよﾀﾋぬかもしれんと思ったところで母親が笑顔でドア開ける。
頑張ったねー勝ったよーなんて景品持って笑いながら言う。
景品置いた母親に抱きしめられる。
その時間がこの世で一番嫌いだった。

これは大人になってから聞いたはなしだがパチスロ狂いの間ではよくきく呪いらしい。
「暑いのを子供に限界まで我慢させると大フィーバーする」
「ﾀﾋなずにうまいこと我慢できた子供は辛抱強い大人に育って親孝行してくれる」ってさ。
そんな非科学的で根拠の無いジンクス。
パチスロカスに都合のいい呪いのために俺は何度も蒸しコロされる寸前のあの地獄をあじわったのか。

いま俺は鍵屋と警備員を掛け持ちしてる。
まだその機会はないがもしあったら俺は俺が持ってる知識を全部使って必ず助ける。

>>660
最後の文で泣きそうになった。
貴方良い人だわ。
私の場合は、ドアを開けた母親が女神に見えた。自分をコロしかけた張本人なのに。
親が全てだったから迷惑をかけないように、騒ぐ事も出来なかった。
幸い私も生き残って、親から逃げて普通に暮らしている。
他人に助けを求めると言う発想すらない子供もいるのが悲しい。

>>660
辛かったね
あなたのその時のことを考えただけで悲しくて切なくて涙が出る